旅をしている人
田原 晋

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北欧4カ国・0608~09

Scandinavia/Denmark~Norway~Sweden~Finland/060823~0913
北欧・デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド


0.旅の前に・今回は北欧の4カ国、昨年エストニアまで北上してヘルシンキから帰国したのだからその先へ行くことになる。デザインを勉強した青春の時代にはもっとも行って見たい国々だった。

1.8月23日(水)リムジンバス 六甲Is 8:38~関空 9:35
フィンランド航空AY078 関空11:00~ヘルシンキ15:20
   AY667 ヘルシンキ17:45~コペンハーゲン18:25 
 19:30ネットでやっと予約できたホテルに無事到着、思った以上の安ホテル、しかもトラブルがあったとかで水が出ない、疲れて何もする気になれず持参のお茶でうがいして寝る21:30。値段は高いのにと無性に腹が立つ。23:00水が出ているのに気づくがそのまま寝る。Hotel Tiffany泊 945dkk

2.8月24日(木)コペンハーゲン
04:00目が覚める、06:00起床。朝食はなんとドアに吊り下げられたパンと備え付けキッチンでインスタントコーヒー。08:00出発、地図を見ながら市役所前から城の方向へ、道の広さが目立つ落ち着かない町だ。気を引かれたのは王立図書館のつたの壁と旧証券取引所、どちらもレンガ造。つまり町全体が古くない、中世のたたずまいを期待したのが間違っていたようだ。ツアー客だけが多いまだ開店前の商店街をぬけて最初の場所に帰ったのが11:00。
バーガーで早いお昼にして、バスでパイプオルガンの形をしたグルントヴィ教会へ、運転手にメモを見せて乗り込む。周囲はモダニズムの20世紀前半の都市開発の町、教会内部も同じ、祭壇を見ながらプロテスタントの思想はモダニズムそのものようだと思う。見学の人が何組か訪れて来るがとても静か、やっと落ち着いた気分になる。通りのカフェでお茶とケーキ、皆さんは昼食、笑顔をかわす。ここでお昼にすればよかった。
中心部に帰り気持ちよさそうなホテルを見つけ声をかけるが、やはりアウト。予定を早めて次の町へ行くことにして駅でチケットを購入。残りの時間をカールスバーグ美術館で過ごす(ビール会社の名前、アサヒビールも山崎に美術館があるが比べ物にならないほど豪華充実)。建物は現代の改築部分もいいが鉄骨の高い天窓ドームの中庭は熱帯植物が大きく育って気持ちがよく、そこでお茶とケーキ。
夕食はヤコブセンのSAS Radison Hotelの1Fのロイヤルカフェ、鳥のグリルにきのこ炒めとデザート、なかなかおいしかった(220dkk/4,500)。だが建物インテリア家具食器のモダンデザイン、合板合成繊維クロムめっきパイプにプラスチックという材料がどうしても安物に見えてしまう、こちらの感性がそう変わってしまったのだがそのことを含めてとても悲しい気分になる。これ以降デザインは豊かに見える方向に路線を変更した、というよりデザインとは本来そういうものなのだと考えたりする。
Hotel Tiffany泊 2泊1927.80dkk(39,142円)

3.8月25日(金)コペンハーゲン
06:00前に起床して洗面洗たく、朝食。08:00出発、郊外の海岸にある現代美術のルイジアナ美術館へ、中央駅で入場券つきの往復券147dkk。最寄り駅から約30分田園住宅地を歩く、気持ちいい。開館を待って大勢の人と入る。流れを外れて庭へ、芝生の向こうに海を望む高台、中心にヘンリームーアの大彫刻、イサムノグチ、関根伸夫もある。ジャコメッティの充実に驚いたり、知らない北欧の作家に感心したりした。カフェに出たので早い休憩サンドイッチ、これが正解でお昼時は満席でとても無理だった。直島の何倍も充実した園内をゆっくりと14:00まで。中央駅帰着は15:15、まず王立図書館のブラックダイアモンドと呼ばれる新築部分、吹き抜けを最上階まで上がってみる、同じような若者がいる。ロビーで一休みして、デザインセンターへ。これで17:00。
ホテルに荷物を取りに行き、郊外のホテルに移る(昨年の旅で知り合った方に教えてもらったのだが、1泊しか取れなかった)。中庭を囲む木造ロッジ、夕食はサーモンプレート(メニューにプレートというのがあって、メイン料理にサラダや温野菜やポテトがのって、当方には量もちょうどよい)。遅くまで庭がにぎやかだった。
Hotel Fy og Bi泊 993dkk(20,273円) /宿泊795(16,231)+夕食198(4,042)

4.8月26日(土)コペンハーゲン~ヨーテボリ 列車 10:23~14:20
 06:30起床、これまでになくよく寝る。朝食は08:00から、周囲を散歩して(古い町に郊外都市住宅が侵食)チェックアウト。駅でオープンサンドと水を買って乗車。結構混んで若い人は立っていた(座席指定の国際列車、割引で乗る若い人は空いてれば座れるが、そこに指定の人が来ると空ける仕組みだ)、空港の駅を過ぎて、2000年完成という橋を渡るともうスウェーデン、対岸のデンマークを見ながら走る。14:30到着、雨模様。駅前の古いホテルで2泊が取れる。本降りになり駅前の再開発商店街で過ごす。広いアトリウムが気持ちいい、i(観光案内所)もここにある。夕食は半屋外のカフェレストランで羊プレート、とてもいい感じでデザートも注文して満足(266sek,4,300)。部屋でお金の計算など。            Hotel Opera泊495sek

5.8月27日(日)ヨーテボリ
降ったり止んだりの中央大通りを正面の美術館に向かって歩く。20世紀前半にできた町、10:00の開館を待って美術館に、ピカソ展をやっているがそれより知らない北欧のアートが興味深い。出口では入場を待つ長い列、早く入ってよかった。向いのコンサートホールは9月中旬から、通りのカフェはほとんどがお休み。シーズンとか曜日がきちんと守られている。市役所はアスプルンドによる改造だが、ここも日曜だから入れない。
雨がひどくなりホテル旧館の誰もいないロビーで、絵はがきを書く。夕食に出掛けるが昨日の店は6時閉店、商店街も駅もバーガーとピザの店だけ。思いついて駅ビル内のホテルに行くが結局ここでもサンドイッチのみ。
なんとカメラの電池がもう切れる、予備に替えるが最後まで持つか心配。 Hotel Opera泊495sek(2泊 16,313円)

6.8月28日(月)ヨーテボリ~オスロ 列車 6:45~10:45 4H(350km)
 出発してすぐ、明けた空がまた暗くなって夜に逆戻りしたようだ。天変地異と大騒ぎしたい変化だが、気にする人はいない。やがて何事もなかったような明るさになって、満席の通勤客はいっせいに降りていく。集合住宅しか見えないがバスが行列して待っている、やはり工業都市なのだ。ほとんど人がいなくなって国境を越え、また人が乗ってきてオスロ到着。ムンクの国だ。ホテルは駅前のiの紹介で思ったより簡単に見つかる。
お天気は回復、一息ついて外へ。中央の通りを歩く、緑の濃い公園があったのでベンチでアイスクリーム美しい大都会だ。市庁舎へ行き中に入る、ムンクの壁画。裏の浜辺でまた休む。都市の骨格がなんとなくわかる。夕食は大聖堂の回廊(19世紀修復)がそのままテラスの食堂になっているので、そこで牛肉のプレート(194nok,3,880.)。
Hotel Thon Terminus(ビジネスホテルのチェーン)泊660nok(12,444円)
7.8月29日(火)オスロ
今晩のホテルがない、チェーン店をすべて探してもらうがダメでまた駅のiへ。ここでも紹介されたのは地下鉄終点手前、しかもバカ高い。たった1日で状況はまるで違って信じられない。地下鉄30分さらに山道を10分歩く、六甲山の保養所みたい。ともかくチェックインして荷物を置きとって返して今日の予定の民俗博物館へ。
市庁舎の横から船に乗る、フィヨルドの複雑な地形を利用して博物館が点在している。到着は昼前、3時間のずれ、まず昼食、民家博物館の食堂はどこも郷土料理を食べさせてくれる。デンマークは行かったが民家博物館、3国ではここがいちばん充実している。という以上にもっとも古くから人が住み生活を重ねてきた地域と言える。広い敷地に民家が150以上集められている。目玉の15世紀の木造教会もいいが、何より住宅の屋根に草をぼうぼうと生えさせるのが面白い、これは3国に共通。勾配の急な教会の屋根は木瓦を使うが、厳寒の地の住宅では草という生きた植物の力を借りるのがもっとも確実な雨風いや氷雪を防ぐ方法なのだろう。ホテル近くでは現在もまだそうしている住宅を見かけた。屋内博物館も見て、隣のヴァイキングの船博物館へ、船も建物も面白い。イメージと違って船は軽やかでスマートな形だ。中心部に帰ったのは16:00。
駅でストックホルムへのチケットを買う、直行便はなく(8月中旬で終了)7:00発のヨーテボリ経由便のみ。山の上のホテルから乗るのは無理と、駅前で探すことにするがiは長蛇の列。自分で歩く。数軒目でトイレシャワー共用のホテルを見つける。それにしてもホテルは異常事態。曜日で混み方が違うと言うが、最盛期はもう過ぎているのに~。ホテルを不足状態にしておくのも障壁のひとつかもしれないと思ってみたりする。夕食は昨日と同じところで魚(174nok/3,400.)。
Soria Moria Hotel泊 1.785nok(34,211円)

8.8月30日(水)オスロ
山上のホテル、朝眼下に一面の霧というか雲海を見る。見事だが、こちらには何もない山道、地下鉄の無人駅、草ぼうぼう屋根の住宅などが面白い。朝食時日本人らしいご夫婦とすれ違ったが話はできず。
ともかく市内へ。銀行を改造したという現代美術館は、PerSpookというファッションデザイナーの特別展で、若い学生さんが熱心にスケッチしていた。近くにもうひとつ、現代美術が普通に愛される国だ。お昼はその周辺で働く皆さんの真似をして店でサンドイッチを買って(専門店があって行列、日本の弁当屋より美しく高級そう、でも高い)公園のベンチで食べる、なかなか快適。午後は国立美術館へムンクに会いに行く。一部屋与えられているが、その中の「叫び」の前後数点を見れば充分だ(ムンク美術館に行く気はしない。彼は長生きして膨大な作品があるが、幸せなムンクはムンクではない?)。それから民俗博物館、民族衣装も悪くはないが、現代のデザインのコーナーが充実して懐かしかった。さて、自分で見つけた安ホテルの部屋は過不足なく気持ちがいい。たまにはきちんとした食事をと昼間見つけたレストランへ、ところがなんとパキスタン料理店(298nok/5,600)。でもおいしく懐かしかった。勘違いばかりだが、それなりになんとも愉快なノルウェーだった。 City Hotel泊 450nok(8,504円)

9.8月31日(木)オスロ~ストックホルム 列車 7:00~15:45(ヨーテボリ経由)
 ホテルで日本の若い男性、同じ列車で話しながら行く。ドイツ留学中、北部をテントで旅して来たとのこと誰もいないから簡単と言うが真似はできない、ヨーテボリで別れる。こちらは1:45の待ち時間、駅前の商店街で一休みして出発。ストックホルムはいちばんの大都会といって4首都ともに100万人以下。Iは長蛇の列。駅前を歩いて探すことにする、明日以降は決まるが、今晩はもうお金に糸目はつけぬ覚悟になる。やっとあったのは高価で設備はとても立派だがなんと窓のない船室のような部屋。ビジネス客がほとんどで窓に固執しない感性はわからなくもないが、皆さんこの値段で泊っているのだろうか。ただレターセットのデザインが真四角でしゃれているので失敬した。ともかく今日は泊るだけ。夕食は商店街のカフェレストラン、魚のスープなかなかいけた。
Nordic Sea Hotel泊 1.340sek(22,370円)
10. 9月01日(金)ストックホルム
真っ暗な部屋はさすがによく寝た。まずアスプルンドの森の葬祭場、今回の目的のひとつだが、自然を優先するデザインはとても気持ちがいい。引き上げようと思っていたところに建築家ではなさそうな日本人グループ、ここが世界遺産に選ばれたためらしい、やれやれ。地下鉄の駅でコーヒーをもらい公園のベンチで一休みする。
都市発祥の場所というガムラスタンへ、さすが中世の街並み、その広場でお茶を飲んでいたら日本のツアーが何組も来る、盗み聞きすると、ここは観光スポットで絵はがきになっているとのこと、後でそれを求めて友人に送る。夕食はレストラン、カップルが多い店で肩身が狭かったがおいしかった。  
Central Hotel泊995sek
11. 9月02日(土)ストックホルム
 中心部から船でスカンセン(野外博物館)へ。広くはないが民家に伝統衣装の職人や販売の人たち、動植物園もあって、国の風土文化を学ぶ場所(遊園地)、篤志家による1891年の設立。休日の家族連れでにぎやか、子供の数は2人以上。その中でのビュッフェ式の昼食は楽しかった。途中で雨になり、みんな屋内へ移動した。
帰りに隣の博物館へ。沈んでいた17世紀の戦艦ヴァーサ号を引き揚げて展示したもの、その迫力はすごい、解説本に日本語版もあったので求める。さらに北方民族博物館、こちらはスカンセンの関連施設だがこの国の歴史の浅さにむしろ驚く。木造だから残らないせいもあるだろうが、展示は17世紀以降だ。ホテルまで歩くことにするが、地図を読み違えずいぶん遠くまで行き最後は地下鉄に乗って帰る。
Central Hotel泊2泊1990sek(32,357円)

12. 9月03日(日)ストックホルム
 雨の中を市庁舎へ、英語による一般見学は1時間待ち、係りのすすめで日本人ツアーに入れてもらうお願いをするがすべて断られる。こういう時の添乗員はとても頑固、ああ日本人なんだと感じてしまう。係りのお姉さんが驚いてこちら一人のために回ってくれる。木造屋根裏架構が美しい。続いて雨の海岸通りを歩いて近代美術館(倉庫の再開発のように思える地下を広くした設計、インテリアが気持ちいい)、モリジアニ以後の展示に満員の人。特別展はセックスがテーマで日本に生活しているこちらにはとても古い感じがした。海を望む食堂でプレートの昼食、対岸に昨日のヴァーサ博物館が見える。帰り、身障者用の場所に駐車した車から杖をついた高齢の女性が一人出てきて後部ドアを開き電動で車椅子を降ろしてそれに乗って中に入っていった、当たり前のことだろうがとても感心した。時間があるので国立美術館で陶器の特別展を見る。雨があがった公園の大きな木の下にあるカフェでお茶、これでこの町ともお別れ。荷物を持って、連絡バス乗り場へ。
ストックホルム~トゥルク 18:30連絡バス 20:(ヴァイキング ライン 船内泊)
定時出港、船は9階(エレベーターの階数)でその上のデッキで暮れて行く町を眺める。船は細い水路をぬけて行く。食堂で少し時間をつぶす。2階の寝室は水位以下の船底で窓がなく4人部屋、最初は2人だったがもう一人、夜中さらに酔っ払ったのが入ってきて結局満席。朝はデッキに出た間に皆さん消えていた。
シニア料金で363.75sek、今回の旅でいちばん安い宿泊。 

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