旅をしている人
田原 晋

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旅遊びの合間

1・旅の準備
 さていよいよ旅の準備ですが、といって別に特別のことはない。出発の日を決めて航空券の確保をしてもらう。すでに何時もの顔なじみの旅行会社のIさんにメールして、どのような便がどこへ飛ぶか時間や金額などを教えてもらっているから、こちらが日付けを決心すればいいだけの話だ。
 それはバカだ、もっと安く行けるよと、わが友人の一人は、ネットで予定を表示してそれに寄せられる回答の中で、いちばん安いものを選ぶという方法を取っている。確かに信じられないほどの安い航空券をゲットしている。また乗った便で同じような人がいると、いくらだったか比較するのだが何時もこちらがいちばん高い。でもこちらは、どこへ何時に着くかがもっとも大切で、すでに何度もメールをやりとりして教えてもらっているから、その費用だと考えることにした。以前はHISのカウンターでそれをやっていたが、毎回相手は変わるしこちらが常識と思うことを知らなくて、お互いに話がかみ合わず相談する気がなくなってしまった。
 便が決まれば、最初の夜のホテルを決めて直接ファックスで予約をする。これまでの経験から、これがいちばん安全確実、お値段だって旅行会社を通さないぶん安いようだ。ネットのホテル予約システムを利用したこともあるが、どうも日本語のシステムは暴利をむさぼられているようで安くないから止めた。まだまだ地方の小ホテルはネットよりもファックスが馴染みがいいようだ、これは日本の旅館と同じ。
後はいつものキャリーバッグを取り出し、持っていく物をチェックして不足のものがあれば買い替え補充をする。バッグの大きさは旅行の期間には関係なく、自分で列車の網棚にあげられるかどうかで決まる。一応大小の2つがあって、行く先の安全度や季節を考えて決めています。今回は大型といって世の中では中型かな?もし向こうで航空機に乗ることがあれば機内持ち込みできる大きさ。関空までのリムジンバスの予約は最後でいいことだし、これなら来週でも出発できる。

 今回は、関空~ローマ、ローマ~カターニア。帰りはパレルモ~ローマ、ローマ~関空。という予定。いろいろ考えたが直接シシリア島へ入ることにしました。列車で半島からフェリーで渡るというのがとても魅力的ですが、ナポリへ入る便はあまりに不便だしローマで1泊はどう考えても時間が無駄だ。

2・歴史書「地中海」
 ところで今回は、もっと特別なことがあります。ご存知の方も多いでしょうが「地中海」という大部な書籍があります、これを何とか読んでみたいと思っています。菊版の約500ページが5冊、1冊3,800円という大変なシロモノ。先日大決心をして第1巻を求めて来ました。ぱらぱらとめくって読みきる自信はありませんが、時間ができましたから仕事をするように1日2時間をそれに当てることにします。せめて出発までに第1巻は読んでしまうつもり。せっかく地中海を数年かけて旅するのですし二度と行くことはないのですから、見え方を少しは深いものにしておきたいと思います。
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 フェルナン・ブローデル(1902~85)、第2次世界大戦で捕虜になった1940~45年の間に記憶だけで書き上げた博士論文。正式のタイトルは「フェリーベ2世時代の地中海と地中海世界」、国家単位の歴史から地域史という新しい視点を確立したこと、また3種類の時間の流れ(環境の役割という地理の視点、経済という文化の変化、そして政治や戦争という事件史)でまとめたことが評価されています。レパントの海戦の頃の歴史ですが、世界の見方というか現実の捉え方を教えてくれたと言われ、各国語への翻訳や研究書が多く出版されています。日本語訳は1991~1995年に全訳が完成、2004年に普及版が発行され、また各界の方の書評や感想をまとめた「地中海を読む」も1999年に出されています。

 こんなことを書いてしまって後悔するだろうなぁ。

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