旅をしている人
田原 晋

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旅遊びの合間

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今年はメンデルスゾーンの記念年でその演奏会が多くありましたが、びわ湖ホールで室内楽プロジェクトが3回のシリーズで行われ9月23日、3回目が無事に終了しました。いえ亡くなった連れ合いのお弟子さんが音楽学者(小石かつらさん)になって、このシリーズを企画実行したので聴くことになりました。
(その受け売りですが)メンデルスゾーンはユダヤ人であったため一時評価が低くなり、研究されなくなるばかりか楽譜も散逸したりしたそうですが、現在につながる演奏会という形式(プログラムの構成を含めて)を作り出し、また指揮者という役割(前に立って全体を演出する)を独創したことなど、もっと評価されていい存在です。また室内楽を多く作曲していたり、オーケストラ作品を数名で演奏できるように編曲していたりする(当時はそういう要求が多かった)ので、あまり演奏されないそれらを3回に分けて聴くことができました。
すると代表曲も聴きたくなり、真夏の夜の夢序曲やメンコン(ヴァイオリン協奏曲)、交響曲イタリアと並んだコンサートに出かけたりもして、すっかり記念イヤーを楽しむことになりました。

ところで3回のシリーズでは、コンサートの始まる前40分ほど、彼女が舞台の袖でパソコンも駆使して、作曲家のことや作品のことなどをいろいろ話してくれました。これが大変に新鮮で楽しいものでした。最近は指揮者が始まる前に話しをすることが時々ありますが、それよりもはるかに内容があり、曲への理解も深くなりました。
これはコンサートの新しい形式だと、それがメンデルスゾーンの企画で生まれたことはとても意味があるのではないかと思ったりしました。やがてそれぞれのオーケストラの定期演奏会は、この形式になるのではないか。小さな文字のプログラムをくばるより、はるかにおしゃれで気持ちがいいと、未来のことを思ったりしました。(これは大強調しなければなりません)

*写真は演奏会のプログラム。写真はいずれも彼の肖像(若いのは12才の時)。

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