旅遊びの合間に・ハイチ大地震
2010年1月27日
ハイチの地震から、もう2週間がたちました。
現状が報告されるにつれ、大変な惨状であることが報告されていますが、
この国の栄光と不幸の歴史について、解説されないことに大きな不満を覚えています。
そこで、遅ればせながら~
1804年フランスから独立。1492年コロンブス到着後スペイン領となったが、1697年フランスに割譲されサン・ドマングと命名され、18世紀には黒人奴隷制によるプランテーションが発展して砂糖、コーヒーの最大の生産地になって「カリブ海の真珠」と呼ばれた。
1791年、黒人が一斉蜂起し、12年に及ぶ激しい戦いの中で奴隷解放を実現。さらにナポレオンの派遣した軍隊を破って独立を達成した。ラテンアメリカで最初の独立国で、史上最初の黒人共和国である。
ところがその後、諸外国からの認定は難渋をきわめた。アメリカ合衆国の承認(黒人奴隷制度を温存していた)は、1862年。ラテンアメリカ諸国は無視、フランスは1824年、大変な賠償金を要求して(1億5000万フラン・ハイチの年歳入額の10年分、完了したのは約60年後の1883年)やっと承認。それに続いてイギリス、デンマーク、オランダ、スウェーデンが承認した。
(以上、「植民地責任」論 編者・永原陽子 青木書店、第5章 ハイチによる「返還と補償」の要求 浜忠雄より)
この国が、カリブ海諸国で最貧国となったのは、以上の経緯さらにその後の国の体制がある。「植民地責任」という追求もあるのだが、それはこれからの問題だ。