旅をしている人
田原 晋

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旅遊びの合間

 とても残念だけど、サムライジャパンは負けてしまった。PK戦まで行ったのだから、負け方としては見事なものだ。お互い並んだら体格差は歴然だから、よくやったと言うことができる。
 それにしても国中の人がこれほどに熱中することはない。街へ出て見知らぬ人と、この話題なら話しあうことができる。「ニッポン、残念だったね」と話しかけられて怒る人はいないだろう。

  2010年のサムライジャパンは、すべての人の記憶に残るに違いない。10年後20年後、この話題を年令性別に関わりなく話しあうことができる。この役目を、映画も流行歌も他のプロスポーツももう失っている。といって政治とか経済が、これほどの熱狂を呼ぶことは幸せなことではない。
  そういう意味で、彼らがしてくれたことは、今話題にされている以上にはるかに大きくて深い。貧困も自殺も多いが、この国は、とても平和なのだ。アフガニスタンもメキシコ湾も、まだはるかに遠い。

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