旅をしている人
田原 晋

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本の旅

 今の世の中、経済で動いている。人は何かあれば、景気を気にする。仕方がないことだろうが、リタイアの身にはちょっと気にしすぎだと感じる。
そこで最近気付いた、まるで違う経済の見方を紹介します。

  まず内田樹さん(atプラス03・大人になるための経済活動)。経済とは商品やサービス情報などの交換によって共同体を維持するためにある、言語や結婚(女の交換)と同じ働きに過ぎない。それが金融ビジネスという博打によってゆがめられ、共同体を破壊するようになっているのに、それが経済だと思われている。むしろ贈与経済へ、共同体が維持される方向にお金を使っていくことを考えたらどうだろう、とサッカーのパス(贈与)を例にして語られる。
 
 *こちらは「AERA10.8.2佐藤優・読まずにいられない」から引き写しですが。柄谷行人(世界史の構造)は交換様式として語る。A・互酬(贈与と返礼)~ネーション、B・略取と再配分(支配と補償)~国家、C・商品交換(貨幣と商品)~資本、D・X(例として、社会主義、共産主義、大東亜共栄圏、国連)。具体的に、その先のあるべき方向「X」が模索されているようだ。
 
  この他、思想地図vol.5社会の批評(東浩紀、北田暁大 編集)など、知の世界の人がようやく自動繁殖する資本の横暴に対して、何か言わねばならない。その先を考えねばならないと思われてきたようです。やはり時代は曲がり角を迎えています。


 ところで本の旅は今回でしばらく休みにして、次回からいよいよただ今計画中の本当の旅、というか自分の話にします。

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