旅をしている人
田原 晋

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旅遊びの合間

  旅の日記や感想は今(熱心に?)まとめているところですが、このところの日中の騒動について、こちらが思ったことを書いておきます。こういう見方もできます。
あ、ここで言う「ネット世論」と普通の「世論」とはまるで違います。

日中問題は、中国の国内問題だ

  このところの中国の強硬な姿勢は日本に向けて発せられながら、実は国内の強硬派世論に向けて発せられているのではないだろうか。
  中国のネット社会は急激な伸びを示して、そこで飛び交う意見はたぶん日本のチャンネル2どころではない、単純な思い込みによる強硬な意見が飛び交っている筈だ。
  政府の対応は、それをどうやってなだめるか苦労しているのだと思う。国際常識では考えられないような強硬な政策は、たぶんネットで言われている意見の後追いだろう。
  だから日本政府がどんな対応をしようとも、それを聞く耳などもともとまるで持っていなくて、国内のネット世論の変化にのみ注目しているように思われる。
  日本だと政府の政策に賛成反対の両意見が出てくるのだが、中国はもともと一方的な意見しか認めない国だから、ネット上ではエスカレートさせる意外に注目されることはない。しかも少し前グーグルを排除したところだから、国内にある意見はすべて政府側の意見だ。それが今回は裏目に出たと見ることができる。

  こういう対応は、国際世論というか国際常識を伝えて各国が協力するしかない。日本だけの意見は火に油を注ぐというか、逆方向にエスカレートさせるだけだ。特に現時点での日本政府に対する非難は、向こうの思うつぼだ。各党は、何よりそれを考えねばならない。
そして世界が中国に対してどう思っているか、それと逆な方向を取ることがどんなにマイナスかを知らさなければならない。そのための国際会議が早急に必要だろう。
またネット世論に対する方策を考えるシンポジウムや、情報社会での情報操作のあるべき形などを模索すべきだろう。あるいは先方のネット社会に直接に入り込むことを、国際社会として考えるべきかもしれないし、自国に有利なだけの情報統制をひくことが、ネット社会では実は大変に危険なことだと認識してもらうことも必要だろう。
これまでとは違う対応が求められているように思うが、いかがだろう。

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