旅をしている人
田原 晋

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湖南省への旅1009

旅の前に) 8月21日事務局にて打ち合わせ。今回参加者は11名、男性は顔なじみの4名。3年前同行して相部屋になった吉村さんが4月亡くなられたとのこと、当時すでにガンが全身に転移していると笑っておられた。その旅での彼の活動(支援少年宅への訪問)は感激的で、会報の巻頭を飾った。彼に会えたことが、この会への継続になっている。奥さまへお悔やみの便りをした。
 行動は3年前とほぼ同じ、やはりお絵かき教室の準備をすることになる。
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1・9月12日(日) 六甲is発 10:18~11:15 関空12:00集合
CZ390 関空発13:50~北京着16:05  CZ3381 北京発18:35~張家界20:55
関空にて、前回の旅で親しくなったNさんが下痢で急に参加できなくなり残念、結局男性は3名。
北京便、隣席はドバイに帰るトランジットの2名。張家界便は小さな子を連れた母と祖母、その子がご飯をよく食べるのに感心する。張家界の空港を出たのは21:30(中心メンバーは、迎えの方と再会を喜んでいる)、バスで桑植着は22:40、部屋に落ち着いたのは23:30、シャワーは止めてお茶だけ飲んで下着のまま寝る24:30(日本はもう01:30だ)。   宿泊・桑植賓館

2・9月13日(月)
 6:30起床シャワー、洗たく。朝食は食堂に行かずに、昨日買ったコンビニおにぎりと持参のゆで卵で。8:15出発、バス2時間の山の中の小中学校へ、つづら折りの高い峠を越えていく(2年前、吉村さんが訪ねた場所はこの近くらしい)。着いたのは考えていたより大きな集落で驚く。子供たちが窓から手をふって歓迎してくれる。校舎と生徒寮は鉄筋、教師用宿舎は大きな瓦葺の木造長屋これがいい雰囲気だ。校長の話、生徒数420名うち寄宿生300名。(学校名は日本語にはないというか渡来しなかった文字、漢字の国は奥が深い)。理事さん達は支援生徒との面会、それが目的の訪問。
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 ところが今回のメンバーにはなんと若いヴィオラ奏者(中島由布良さん)がいて、1クラスに演奏会、条件の悪さに動じない人柄サービス精神に感心。みんな聞いたことない音楽を、食い入るように聴いていた(愛の挨拶、惑星から木星など)。昼食は村の食堂(食事は今回もとても感動的だった。これについては別記します)。帰着は17:30、夕食(豪華)。その後明日のための踊りの練習。20時部屋で洗たくノート整理、22時ふらふらになって就寝。          宿泊・桑植賓館(前回と同じ)

3・9月14日(火)
 2年前にも行った麦地坪学校。日本の援助で運動場が完成していて、村の集まりにも使っていると喜ばれる。だが工事のため校舎前の樹木が切られていて残念。運動場で生徒と輪になって、練習した炭坑節を踊る。こちらは浴衣に、通訳さんも着せてもらってうれしそう。でも休拍がなくクタクタ。
 昼食は村の食堂。午後ヴィオラ演奏。その後3年生を3つに分け15名くらいにお絵かき、運動場の卓球台で始めるが、途中授業の終わった1,2年が入り込んで来て大混乱、最後はよくわからないまま終わって、ゴメンね(大反省)。17:00帰着。夕食の前後町を散歩。部屋でコーヒー23:00就寝。
     宿泊・桑植賓館

4・9月15日(水)
 荷物をまとめて8:00出発。まず橋自湾学校へ(水がたまらないカルスト台地で、水源地から水をひきタンクにためる給水施設を関西日中の口利きで提供した、その視察)。
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生徒数1000名の大きな学校、校長先生が学校だけでなく集落全体で助かっていると感謝の弁。代表の生徒さんと意見交換、中の3人がコンクールで1位になった民謡を歌ってくれた。
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とても見事。昼食は校内の給食用のキッチン脇、給食のおばさん2名が腕によりをかけてくださる。こういう食事がほんとうにうれしい。
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 13:30出発、永順県に入って、案内の教育局が変わって、案内の方もバスも変わる(こういう官僚体制はやはり驚く)。まず県境の2年前にも行った桃子渓学校へ、熱心な生物の先生に再会(会が標本室作りを援助)、また生活指導に熱心な女先生など、他の学校とちょっと違ったいい雰囲気だった。
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次にこちらが支援している陳新君の実家を訪問、写真で見た彼とそっくりの顔が出てきて、すぐわかる(別居しているおじいさんが、こちらと同年らしい)。貧困家庭だが、木造の住まいはとても快適そうだった。持参のインスタントラーメンを渡すと、栗をどっさりくださった。
ホテル18:00着。夕食は蜂、蛙、鶏の頭、くず餅などが出て賞味。明日の授業の打ち合わせ(前回の失敗を反省)、部屋に入ったのは8時半。洗たく、コーヒーをいれる。 宿泊・三和賓館

5・9月16日(木)
 8:00出発、列夕郷学校(2年前にも来た)20名にお絵かき教室、
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なりたい自分を描いてもらう。パイロット、医者、自然を守る人、看護士、運転手、宇宙飛行士、先生、科学者。みんな仕事について、お母さんというのはなかった。最後に写真を撮っておしまい。その後ビオラ演奏会。授業もすべてうまくいったようで良かった。村の食堂で食事、村を少し歩いてみるが、2年の間に木造は少なくなっている。グランドで全校生が体操をしていた。日本よりはるかにテンポが早い、1拍の中に曲げて伸ばすというひとつの運動が入る(日本なら2拍のところ)。みんな平気でやっているが、とても真似できない。
img20101003115506429 15:00出発、帰って早い夕食をすまして18:00永順二中へ。全校生を集めた階段教室でビオラ演奏会。その後、陳新君に会う、思った通りの前向きな少年(高校3年だが、とても幼く感じる)。
これで、今回のこちらの支援作業はすべて終了。21:30部屋でノート整理。  宿泊・三和賓館

6・9月17日(金)
 理事の皆さんが他の支援学生と面談をなさっている間、こちらは町を散歩する。人民広場(お年寄りが、床面に水で文字を書いたり、太極拳をしたり、踊ったりしている)そして大きな市場(鶏を注文に応じて、さばいている)のを見る、手馴れたものだ。最後の昼食(ご馳走)後、13:00出発。
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 張家界へ。世界遺産・武陵源の外れになるという宝峰湖の観光(船に乗る)20:00空港へ(現地通訳の皆さんに別れる)
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CZ3381張家界発21:55~北京着24:05 バスでホテルへ。北京は雨、寒い。 宿泊・宗文門飯店

7・9月18日(土) 
朝食時、簡単な反省会。各自感想を述べる。こちらは陳君に会えたこと、貧困家庭とは(恥じることでなく)階層の名前に過ぎないこと、プロの教師の実力と音楽の力に感心したこと、また今回も食事に大感激、理事のご苦労を言う。(皆さんはお昼に出発、別れの挨拶すらしなかった、ゴメンなさい)
お天気は相変わらず雨まじりで寒い。地下鉄でホテルを移動、(前回地図が間違っていて、見つからなかったホテルへ)部屋を道路側に変えてもらう。値段は高くなったが3階、正面は並木の緑、満足。フロントでもらった観光地図でコンサートホールに気付き、行ってみる。今晩のチケットを購入。
そのまま首都圏博物館へ、昼食はその前の食堂で(途端に粗末になるなぁ)。入口でパスポートを見せろと言われ、しまったロッカーに入れたと言ったら半額になった、年寄り割引。以後すべて見せることにする。ここは2度目、前回より展示は充実している。北京にとって、都市を開いたのは金そして元、それ以前の古代から唐までは前史なのだと知る。それにしても置いてある作品はごくわずかだが、いずれも見事。現在の中国からは信じられないほどにセンスがいい。といって熱心に見ている人もいるのだから、わかる人にはわかっているのだと思う。地下の店で絵ハガキと民家の本を求める。夕食は王府天で魚ボールのそば(懐かしい雲南)で簡単に済まし、シャワーの後ホールへ。
ミラノ・スカラ座管弦楽団演奏会、指揮・セミオン・ビシコフ。ロッシーニやプッチーニの前奏曲や間奏曲の後、チャイコの6番悲愴。指揮者を真横から見る席(C席480元)、なかなか楽しかった。左右とも一人客だと思っていたら、隣席から声をかけられる。ジャイカ単身赴任のHさん、趣味で指揮をしているとのこと。中国の音楽事情などを伺う。天安門のライトアップを眺めながら歩いて帰る。
  宿泊・星程天安端嘉酒店 Tianan Rega Hotel 550元(約7,700円)

8・9月19日(日)北京 万里の長城
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 すっかり寝坊、朝食に行くが別料金68元は高い。部屋でノロノロして出発は11:00、しかも地図やガイドブックを忘れている。何とかなると地下鉄駅からバス停へ。長城行きは満員の列、最後の一人として乗車、11:30発12元。車掌さんのガイドに皆さん笑っているが、こちらには? 1時間で到着。昼食、食堂で言われるまま春巻きスープご飯を取ったら90元、ボラレタ。入場料は半額、ロープウェイを含め80元。長城の上は歩いたつもりで1時間、満員電車なみの混雑、もう満足。
帰りバス15:30発。地下鉄で東単へ、2年前にも来た地下商店街の大食堂で回転式の火鍋、お肉以外の野菜そば果物が回転して取り放題、41元。デザートに豆乳プリンを求め、部屋でコーヒー。よく歩いた。                   宿泊・星程天安端嘉酒店

9・9月20日(月)北京 明十三陵
朝食は散歩がてら外へ、あんかけの豆腐3元。8:30出発。昨日と同じバス停だが、明陵行きは空いたまま出発、観光客数は10分の1以下か?10元。定陵10:30着35元、地下葬室(シンプルなデザインは時代や地域を越えるみたいだ)博物館(良かった)、食堂(野菜炒め、スープで27元)、白タクを交渉して20元で参道地域へ、博物館になっていて15元、1km雨の中歩いている人はほとんどが欧米の人。他の陵はあきらめて大客門バス停から帰る(来る途中ここで下車し、その後定陵大陵と行くのがいいか)ホテル着は16:30。夕食は何度も来て大好きな屋台街を冷やかす。王府天、欲しいものなし。
               宿泊・星程天安端嘉酒店

10・9月21日(火)北京
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 6:30起床、ゆっくりと荷物をまとめる。今日も小雨まじり8:30外へ、豆腐の店は休み、人でいっぱいの小ぎれいな店で水餃子(わかめ香草入り)3元。そのまま王府天の外側を歩いてみる。石造の天主堂(あって当然だが初めて気付く)小さな市場、茶店(どちらも土地の人の店)。ショッピングアーケードのスタバへ、カプチーノ38元(日本と同じ値段、空いてる筈だ)ホテルに帰り屋上に行ってみる、天安門故宮景山公園が見える。12:00チェックアウト。空港への電車、窓が汚れ外が見えない。
CZ389 北京発16:05~関空 着20:10  バス20:55発~21:50着 自宅21:30

 帰ると(家族友人)尖閣諸島トラブルで心配したとのこと、向こうでは何も感じなかったと言う。

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