旅遊びの合間・ジャムの旅
2011年5月1日
ジャムの旅
なんだかこういうことを書くと、大変な料理好きのように見えるかもしれないが、むしろその反対。なんでもないというか昔から変わらない、ごく普通のものを食べている。朝食はトーストと紅茶。それにオムレツ、マッシュルームを入れることが多い。あとはレモン汁をしぼった野菜ジュースと、蜂蜜か粉砂糖をかけたヨーグルト。だから旅先で蜂蜜を見つけると求めたりする。たまにチーズや果物が加わる。ハードトーストはもう何年も同じものを求めていて、変わらなくて当然と思っているが、どうもそう思う人は少数派になっているらしい。かっちりとした食パンが近所にはなくなって、北野まで買いに行く。
さて、もう恒例だが、今年もイチゴジャムを作って、先ほどビンに入れて冷蔵庫に入れた。6ビンほどできたから、まあまあ普通の出来だ。いくつかは進呈するが、ほとんどはこちらの朝食用だ。
神戸は六甲の向こうにイチゴ狩りの農園がある。ジャムにするいちごは、皆さんが狩りをした後に残った形のいびつなものや小さいもの。頼んでおくと電話で知らせてくれる、ケーキ屋さんにおろすのを譲ってくれるのだ。今年は2kg、へたや痛んだところを取ると1.5㎏以下になる。
これに砂糖を加えて煮るだけだ、ただし量は通常の半分以下。それに少しの蜂蜜とブランデーとレモンに、隠し味の塩を加える。これらの量によって味や色は微妙な変化がするが、毎年その時の気分次第。といって料理本では、いちごと同量の砂糖ということになっているから、それを半分する。それだけが自慢だ。痛みやすいのではと言われるが、その前になくなってしまうから、問題にならない。
次はイチジク。店頭に並ぶと欲しくなるが、スーパーでトレイにのせて売っている。その6~8個の2つくらいを食べると満足して、残りをジャムにする。これはせいぜい1ビンだけだが、それでじゅうぶん。はるか昔、小学校の帰りに他人の庭から無断でいただいたのを思い出したりする。それに比べると、はるかに大きく味も立派になっている。
そして秋、スーパーに紅玉が並ぶとやはり5~6個を求めてしまう。出来上がった味ももちろんいいのだが、鍋で煮る、その匂いが家じゅうに流れ出すのが嫌いではない。
こうして、わが家の季節が過ぎていく。お店で買うのは、自信がないので作るのは敬遠しているマーマレードと、なくなってしまったイチゴジャム、二つは常備品だが、たまにマロンのペーストを求める。気付いてみると、いずれもブランドまで決まってしまっている。