「ガンバレ日本」はまずいよ
2011年5月11日
「ガンバレ東北」は当然だけど、「ガンバレ日本」は嘘だし、まずいよと思っていたら、やっぱりその通りの反応が出てきた。ひとつは世界から、日本全体がどうも病んでいるみたいだ、行くのは止めよう、買うのもやばいぞ。当然の発想だし、それを誘発したのは日本自身なのだから、文句は言えない。世界から見れば日本はとても小さな国だから、その47地方の3つが甚大な被害をこうむっただけで、日本の中のほとんどの地域は関係ないなんて誰も知らない。(中国の少数民族の高校生から、こちら宛にとても心配したお見舞い状が届いた)
「ガンバレ日本」と言った人(おそらく被災をした人ではないと思う)は、そんなこと思い付きもしないで、ただ日本の内に向かって言ったつもりだろうがこれも間違いで、大半は以前とまるで変わらない生活だから、本当はガンバルも何もないのだ。おそらく東京(地方)の人たちが、当日大変だったし、その後計画停電なのがあったから、これは「ガンバロウ日本」と思ったのだろうが、それを認めたとしても「ガンバレ東日本」が正しい。
その結果起こったのは、自粛の蔓延で、2カ月たって数字が出たところで、やっと自粛ばかりしてはいけない。それだと景気が悪くなると思ったようだ。さらに風評被害や買い占めなどもあるが、これを行った人はおそらく自分がそういうことをしてるとは意識していない。
以上を別な言い方をすれば、「想定外の事態でした」という言い訳にみんな怒りながら、結局のところみんなもまた「想定内の対応をしてしまった」ということのように思う。想定外の事態を考えることは、ほんとうに困難なことなのだ。