菅とオバマ
2011年5月12日
菅首相が浜岡原発の中止を要請したら、いろんな方面から大変な文句が出てびっくりした。唐突である、思い付きだ、事前の相談がない~などなど。それぞれに地位のある人の意見としては、とても国のトップに対する対応とは思えないのだが、それを聞いているうちに、ちょっと違う思いがしてきた。
同じ時期オバマの他国無断侵入、惨殺事件があったのだが、その発表の仕方、その後の行動、また国民の反響を見ていると、前の大統領ブッシュと何も変わらない。イヤな世の中になると、気分が落ち込んでしまう。しかも、これらの行動には、あからさまな反論は見えない。世界は、一様に押し黙ってしまうという感じだ。
両者を比べると、(視線がふらふらして落ち着かないいかにも自信なさげな)我が首相の方が、はるかに人間的で信用できる感じがする。考えるまでもなく未曾有の大震災、どなたが首相であろうと、そんなに違わない対応しかできそうにない。だとすれば、たまたまこれだけ自由に文句の言える首相であったことは、大変に良かった。文句を言った人も、少し言い過ぎたと思って、その後の行動を少し修正するに違いない。
ともかく文句を言われながらも、一生懸命にやっているのは事実だから。ま、ここはグッとこらえて、見守るしか方法はないのではなかろうか。こちらの目から見て、少なくも(もっと人気のある)小泉や石原や大阪の橋元などより、はるかに安心できる。
何より福島の原発は、まだ大爆発の危険性が少しも消えていないのだから、そのことを留意して見守るしかない。