旅をしている人
田原 晋

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国内の旅

2012.10.17~18直島~豊島美術館へ
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友人のRieさんの時間が取れたので突然、念願の直島にやっと行くことができました。
ペルーの旅の報告は目下進行中ですが、その前に割り込んで報告させてください。

直島、前回行ったのは調べてみると2001年12月、それ以来の訪問ですからずいぶん時間がたっています。すっかり変わっていて、直島の埠頭は妹島さんの設計で新しくなり、本館の展示作品も数点変わっていました。またパオのあった場所には安藤さんの木造のホテルができていて、そこに泊まることができ、夜中テラスの窓を大きく開けたまま過ごしました。

当日の昼間あいにくの雨でしたが、地中美術館。なぜ地中なのか、やはり行ってみると理解できます。作品がすべて天窓から光で効果を上げているのですが、中でも「モネの睡蓮」を見直しました。晩年の作というそれはこれまでのイメージとは違う現代につながる美しさを、安藤さんのこの場所が示していました。
李禹煥美術館、初期の書の作品と現在の鉄と石の彫刻が、やはり安藤さんの空間の中に最初からそこにあったように置かれていて、あらためてお二人の相性の良さを感じることができました。

雨の上がった翌日は、朝いちばんの船でまず犬島(約1時間)、カフェで「たこめし」の朝食をすましてから、「精錬所」へ。アート作品(柳幸典)も建築の仕掛けも(三分一博志)見事ですが、それ以上に年月をへた建築材料であった石というかレンガが熱で変化したその表面とその量に圧倒されます。
そして妹島さんの「家プロジェクト」、直島のそれとはまるで違っていて、写真などで紹介されたものでは意図や良さがまるで伝わらないものだと、あらためて感じました。来年のフェスティバルに向けてさらに2点が工事中で、もっと充実したものになりそうです。

そして30分船に乗って豊島に、自転車を借りて30分走って「豊島美術館」へ。そこはこれまでのどの美術館とも違うものでした。
古代ローマのパンテオン以来の建築だと設計時点から西沢立衛さんの建築に注目していたのですが、その内部に広がるアートに驚きました。内藤礼という方の作品、その空間の中ならではの思いもしなかった世界が生まれています。お二人を結びつけたキュレーターの見事さも含めて、それはぜひ訪ねていただきたい世界だと思いました。
そしてまた直島の活動がここにまで到達するなど、誰も思っていなかったのではないかと、その道のりの遠さ大きさに感動してしまいました。きっと世界中から、多くの方が訪ねて来られるに違いありません。
最後は時間がなくて大急ぎだったのですが、以上訪ねた順序も理想的であったと、すっかり満足して帰って来ました。
また違うお天気の違う季節に訪ねてみたくなりました。世界の方から見れば、信じられないほど近くに住んでいる幸運をあらためて感謝しています。そしてこのところの騒がれている原発や離島の問題まで、とても刹那的な小さなことに思えてしまいまいた。

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