旅のTシャツ7・中国 麗江
2013年6月24日
文字シリーズの2回目。今回は、中国の南西部でミャンマーやベトナムと接する雲南省。世界遺産都市の麗江には、ナシ族が多く、彼らの言語がトンパ(東巴)で、独特の文字を持っている。 町外れにトンパ文化博物館、文化研究所があって、別世界だ。博物館には、とてもセンスのいい木製の卒塔婆のような木札があったが、その文字がどうやって生まれ、漢字とどういう関係にあるかはわからなかった。象形から見ても、まるで関係がないように思える。また実際に書いているのを見たが、とても自由で、字を書くというより文様を描いているようだった。
Tシャツは、博物館とは関係のない中心部から外れた住宅地域の、店とはいえないような場所で、床に並べて売っていた。お互い通じる言葉がなく、文字の意味を聞いてもわからなかったが、そんな店で求めることができたのが、うれしかった。
麗江の町は、観光向けに再開発された中心部より、周辺の住宅地の方がはるかに楽しい。見事な四合院の住宅(博物館になっているが、誰もやって来なかった)や、市場や小さな食堂、屋台があって、そこでの普通の生活を垣間見ることができる。Tシャツの他にも、手すき紙に手刷りした栞などを求めることができた。 それにしても、中心部の観光開発はなんとも悲しい。地域差は無視され、現在の人が考える全国統一の伝統様式になって、お土産店と食堂だけが並んでいる。