旅をしている人
田原 晋

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旅遊びの合間, 旅のTシャツ

雲南省の昆明の郊外にある世界遺産の石林へ行くことにしたのだが、路線バスはなく?観光バスに乗せられてしまった。全員中国人のツアー客、車掌さんのガイドに大笑いするなど、とても楽しそう。当然のように、宝石店やお土産屋さん、キンキラのお寺に寄ったりする。やっと着いたら、まず昼食。皆さんは代金に含まれている定食。こちらは別料金の焼き飯。
見学時間が少なく、結局、皆さんの後ろをついて歩くことになってしまった。中に北京から来た一人が英語を少し話せて、なにかと面倒をみてくれた。

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ところで、とても面白いTシャツを着ている若者がいたので、写真を撮らせてもらった。「俺たちは忘れない」と書いてあって、そこのある地図は、赤い色の現中国だけでなく、本来中国になるべき(と主張する)地域が、グレーで表示されている。
見れば、サハリンからロシア東部、モンゴル、カザフスタン、キルギスから、タジキスタンなどが含まれている。最近問題の釣魚島も、これは赤色で入れてある。
どうも歴史的に一度でも中国の領土になった地域は、自国のものだという主張らしい。チベットや内蒙古は中国になったが、モンゴル(外蒙古)は独立した、これはたぶん当時のソ連との関係だろう。
いずれにしろ20世紀の前半の歴史は、彼らに忘れられない屈辱に思えているのだろう。それは意識してあげた方がいい。

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英語の彼に、すごいなぁと言ったら、そういう人がいるのだと答えてくれた。ごく一部だと言ったが、それは2008年の夏。今は、こういう人がもっと増えているのだろうか。

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