旅をしている人
田原 晋

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旅のTシャツ の記事一覧

旅遊びの合間, 旅のTシャツ

最後は付録として、わが町神戸。高架下の入り口(リムジンバス乗り場)付近に、小さなTシャツ屋さんがある。アメリカンスタイルを貫いて、デザインはすべてご主人のオリジナルで、色も鮮やかで気持ちがいい。でも、それで商売が成り立つのかなとちょっと心配になるほどだ。

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もうちょっと商売気を出して、神戸ネタを用意すればもっと売れるのではないかと思うが、まるでその気はなさそうだ。いえ、別に異人館や港を描くのではなく、付近には、center guy(野郎)とか地下の太陽(サンチカ)など、英文にすれば笑える場所があるので、それをTシャツにすれば面白いと思うのだが~、言えずにいる。

 

また、わが日本も、観光に対してようやくに熱心になった。といって、観光とは、旅行会社が団体さんを連れてくるものと思われているようだが、もっと個人客対象に考えて欲しいものだ。ユニークなTシャツも、そのためには欠かせない。

フジヤマ、ゲイシャとか、アニメ、ユルキャラとは、違うものがあっていいと思うのだけど~、どうなのでしょうね。eテレの日本語を遊ぼうのような、センスのいい遊びをぜひ見せて欲しいものだ。

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旅遊びの合間, 旅のTシャツ

スロベニアという国をご存知だろうか。旧ユーゴの中で最初に独立した裕福な地域。イタリアとオーストリアに接していて、西欧の雰囲気だ。

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首都リュブリアナの観光案内所で見つけたTシャツに感心した。スロベニアを英文字で書くとSLOVENIA、中にLOVEがある。世界で、LOVEが含まれる国はここだけ、それを示している。愛を感じるという訳だ。

まったくその通りだ。早速に着用して、町を歩いた。お店でも食堂でも、それを指さして自慢した。皆さん笑ってくれて、それだけで、この国に来た価値はじゅうぶんにありました。ありがとうスロベニア!

 

こちらが旅で味わっている幸せをお伝えしたところで、しばらく続けてきた「旅のTシャツ」は今回で終了です。あと1回、おまけを付けますが、長い間ありがとうございました。

 

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旅遊びの合間, 旅のTシャツ

雲南省の昆明の郊外にある世界遺産の石林へ行くことにしたのだが、路線バスはなく?観光バスに乗せられてしまった。全員中国人のツアー客、車掌さんのガイドに大笑いするなど、とても楽しそう。当然のように、宝石店やお土産屋さん、キンキラのお寺に寄ったりする。やっと着いたら、まず昼食。皆さんは代金に含まれている定食。こちらは別料金の焼き飯。
見学時間が少なく、結局、皆さんの後ろをついて歩くことになってしまった。中に北京から来た一人が英語を少し話せて、なにかと面倒をみてくれた。

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ところで、とても面白いTシャツを着ている若者がいたので、写真を撮らせてもらった。「俺たちは忘れない」と書いてあって、そこのある地図は、赤い色の現中国だけでなく、本来中国になるべき(と主張する)地域が、グレーで表示されている。
見れば、サハリンからロシア東部、モンゴル、カザフスタン、キルギスから、タジキスタンなどが含まれている。最近問題の釣魚島も、これは赤色で入れてある。
どうも歴史的に一度でも中国の領土になった地域は、自国のものだという主張らしい。チベットや内蒙古は中国になったが、モンゴル(外蒙古)は独立した、これはたぶん当時のソ連との関係だろう。
いずれにしろ20世紀の前半の歴史は、彼らに忘れられない屈辱に思えているのだろう。それは意識してあげた方がいい。

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英語の彼に、すごいなぁと言ったら、そういう人がいるのだと答えてくれた。ごく一部だと言ったが、それは2008年の夏。今は、こういう人がもっと増えているのだろうか。

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旅遊びの合間, 旅のTシャツ

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これまで主として国を単位にご紹介してきたが、今回は地中海の真ん中に2つ並んだ島。サルジニア島はイタリア、コルシカ島はフランスとなっている。わずか30分の距離だが、お互いまるで関係ない生活のようだ。ECだからチェックはないが国際航路、乗船はちょっとものものしい。歴史では、同じような国だった時代があり、本土からの独立を願って戦ったこともあった。コルシカは、あまりに抵抗が強く、フランスに売られてしまった。

サルジニアのTシャツは、島(州)の旗を模したもの。4人の若者が赤い十字と共にいる。このデザインの旗(文字はない)が、あちこちに掲げられていた。そして観光地では、このTシャツがあふれていた。といって隣のもっと大きい町ではそんな店がなく、これを求めるのに大変に苦労した。
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コルシカの旗は、同じ若者が一人真ん中にいる。旗はあちこちにあったが、そのTシャツは見つからず、やっと背中と腕に、小さく刺繍したものを見つけた。島の中央のコルテの町には大変に堅固な城があって、その博物館ではフランスに統治されたことを礼賛していたが、そこで誰と戦ったのかは(どう見ても、こちらの語力では)書いてなかった?
バスで登校する子どもたちと一緒になったが、流暢なフランス語を聞いているうちに、そうなったことを喜んでいるように感じた。

もうひとつ、イタリア半島の先っぽにあるシシリー島の旗は、海神と3本の足(3つの岬を表す)で、なんともユニーク。そのTシャツを探したが、それはなかった。
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旅遊びの合間, 旅のTシャツ


博物館となると、どうしてもご紹介したいのが、ペルーはリマにある天野博物館、1964年設立。インカの前のチャンカイ文化のもの、日本人の天野さんが研究収集した土器や織物で、研究は引き継がれ今も続いている。
残念ながらと言うかペルーでは、国立のそれより、外国の研究者による博物館の方が充実している。大きくはないが、対象を明確にして深く掘り下げられている。遺跡もいいが、リマ、クスコ、アレキパの博物館をゆっくりと巡ることもお勧めしたい。
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さてTシャツは、若い研究員によるもの。デザインは端正でちょっと古めかしいが、それがうれしい。背中に土偶から写し取った顔が並んでいる。まるでアニメのようだが、ひとつひとつが12~15世紀に現実にあったものを写し取ったということに感動する。
黒もあったが、友人に取られてしまった。

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