2014年関西日中・寧夏訪問交流ツアー・3年ぶりの中国
2014年11月16日
旅の記録, 1410寧夏回族自治区~西安, 中国・寧夏~西安20141012~1018
2014年関西日中・寧夏訪問交流ツアー
1・3年ぶりの中国
西安・南大門
予想はしていましたが、大きな様変わりでした。寧夏の町ですら、といって寧夏がどこにあるかもご存知ないと思いますが、シルクロードが始まるとされる西安のさらに西北、乾燥した黄土高原地域にある回族つまりイスラム教信者が多い、中国の中でも最貧と言える地域です。
その地域の行くまでは名前も知らなかった地方都市・呉忠さへ、都市計画による広い道路が碁盤目に通り、市役所やホテル、住宅が高層で建設されている。それだけの人口があるのかといぶかれるほどだが、どうやら周囲の土レンガやヤオトンに住んでいる人たちを、そこに移住してもらうつもりらしい。
つまり昔からある畑と水路や樹木のある村の風景を壊してしまう計画のようだ。実際に訪ねた田舎の学校は3年前の賑わいがまるでない、生徒が20名になって先生も2人だけになっていた。
どういう未来を構想しているのだろう、他人事ながら心配になってしまった。最後に寄った西安も、自動車が溢れ、スモッグにおおわれていた。北京だけではない全国の都市が、このような状況なのかと、暗い気分になってしまった。
これは日本にとっても、他人事ではない。偏西風に乗ってそれはやって来るのだから、それを解決しなければならない。過去のことで言い争いをしている時ではない。中国の将来のこと、いえほんの数年先のことを本気で心配しなければならないと、思って日本に帰って来た。
そして翌日、行く前に予定していたゼミに出るために大阪・中之島に出掛けたのですが、その新しいビルの10数階から眺める風景は、こちらが知っている大阪とは様変わりして、超高層ビルが林立、まるで知らない街になっている。それは美しくキラキラしているけれど、どこか模型みたい。
考えてみるまでもなく、この20年日本の人口は増えてなく、高齢化が進んだだけなのに。日本もまた、中国と同じように、都市を超高層化して、つまり都市への人口の集中をさらに進めていると言える。オフイスの需要がそんなにあるとは、とても考えられない。超高層のマンションだって、おそらく空き室が相当にあるだろう。
これは中国とまるで同じ。中国だけを悪く言うことも、また間違っているようです。
経済の関係者はもちろん政府にもそんな心配をする意見はまるでない。これはとても悲しい問題だなと思いました。~おそらく、後ろ向きの年寄りの感想と思われるに違いない。日銀はまだ経済を発展させることだけを考えていて、反論する意見はまるで聞こえて来ない。円安より円高の方がありがたい人が多い筈なのに~。
政府もマスコミも、もう国家の膨大な赤字を解決しなければ、などとは一言もいわなくなりました。