旅のTシャツ の記事一覧
旅のTシャツ4・ブルガリアとリトアニア
2013年6月7日
指定書体(ロゴタイプ)ではないが、デザインを管理しているというか、デザインを提供している国がある。それでデザインのレベルが維持されるようだ。
中でもブルガリアは、地色を紺色に統一して感心する。それを置いたお店に、ある落ち着きが感じられ、観光地の商店街のセンスまで維持しているようだ。あ、サッカー日本のスタンドと、巨人や阪神のそれとの差かなぁ
国旗をデザインしたものもあるが、各地の名所や文化をデザインしたものもあって、選ぶのも楽しい。バラの花や緑の大地、キリル文字など~。
とはいえ観光地では溢れかえっているその店が、そこを外れると、まったくなくなって困ることが多い。国境の町ルセで探し回ったが、見つからず、結局求めることができなかった。そうですよね、日本でも町のTシャツ屋さんは、観光客のことなど、まったく考えませんものね。ユニクロにも日本を売る柄なんてないものね。
これと似たものにリトアニアがある。書体や文章にユーモアがあって楽しい。「私はリトアニアが好きだ。でも、それどこにあるの?」色のセンスもなかなかのもので、どれにするか大いに迷った。売っていたのは、首都ビリニュスの観光案内所だった。
さて、どちらも背中側に地図があって、私の国はここですよと教えている。小さな国として、場所を知って欲しいと言う願いが感じられる。それ以上に、自分の国をちょっと客観視している、その姿勢がいじらしい。確か別の国でも見たように思うが、このアイデアどこの国が最初に思いついたのか、ちょっと興味がある。
旅のTシャツ3・ペルー
2013年6月5日
さすが、観光と編み物がメインの産業である国にふさわしいデザイン。毛糸を転がしたような、つたなさが、惚れ惚れとさせてくれるセンスの良さ、一度見たら忘れられない。
名前を忘れているが確か有名なデザイナーの作品、国家が指定書体・ロゴタイプとして決めているのだ。ボリビアとの国境ではこの書体の看板が迎えていたし、絵はがきやパンフレットにも使われている。
この書体のTシャツは全国の観光地で売られている。デザインはみんな(ほとんど)同じ、胸だけでなく、背中の中央にも小さく書かれていたりする。ただ色は、千差万別。観光客とすれ違って、あれ、そんな色もあるのだと教えられる。はっきりした色だけでなく、微妙な中間色もあって、探すのがうれしい。
今回、こちらは途中でバッグが行方不明になったおかげで、2回も買い、後で出て来たから何時もより沢山ある。これはケガの功名だ。
このように国(観光局)が指定書体を決めているのは、クロアチアも、そうではないかと思う。パンフレットなどの書体もセンスがいいし、観光地にチエーン店のようなTシャツ屋さんがあった。ただし2回とも季節外れで閉店中、求めることができなかった。こちらのデザインは毎年のように変わるようだ。とはいえ、それらは風光明媚なアドリア海岸のイメージ。こちらが持つこの国のちょっと陰のあるイメージとは、少し違う。
旅のTシャツ2・フィンランドとエストニア
2013年5月31日
2回目は北欧のフィンランドと、海をはさんで南側にあるエストニア。 どちらも青色であること、北の国の方が明るい色なのも、なぜかうれしい。
スオミは先住民族による呼称、書体はデザイナーによるものだろうがすっかり定着している。そう言えば、イタリアはローマン、スイスはヘルベチカ、イギリスはタイムスなど国によって独自の書体がある。ともかく色と文字だけというシンプルさが、さすがフィンランドだと感心させてくれる。
対してエストニアは、国旗が上から青黒白というユニークなもの、黒を使うのは珍しい。ホテルの窓から、あちこちに国旗がはためいているのが見えた。Tシャツは、それをちょっと教えてくれる。なにより、エストニアは東の国という意味なのだと気付いた。同じデザインばかりの屋台を通り過ぎ、もっと違うデザインはないかと衣料店に入ってみたが、他のデザインはなく、屋台より高い値段で売りつけられてしまった。
この2国を含め、北欧4国とバルト3国は、合唱が盛んだった。公園で見事なハーモニィの一団が練習していたし、コンサートも開催されていた。世界合唱コンクールというのもあって、出かけてみたりした。
蛇足だが、エストニアの南にあるラトビアは、国旗にえび茶色を使ったユニークな国。マーク・ロスコが生まれた国でもあると期待したのだが、それらしいTシャツはなかった。
旅のTシャツ1・モロッコ
2013年5月29日
次の旅まで しばらく時間がある。片づけをしようとして、捨てる運命にあるTシャツについてまとめることを思いついた。色落ちした写真もあって申し訳ありませんが、しばらくお付き合いください。10回くらい続きます。
旅先でTシャツを買う。日常着であると共に、自分へのお土産でもある。観光地の広場の屋台や市場で、その国の名前の入ったシャツを売っている。
まず最近行ったモロッコ。国旗にあるマークとアラビア語と欧米語で書かれた国の名前、赤と白の2種類があった。国旗は赤の地色に緑のマーク、緑のシャツがあっていいと思ったがなかった。
さて、この国名入りのTシャツ、どの国でもありそうなものだが、これが意外にない。というより買う気になるデザインのものがないというのが正しい。このモロッコは、とてもいいデザインだと気に入っている。読めないアラビア語があることで、エキゾチシズムを満足させてくれる。国旗のマークも、なかなかのデザインだ。文字の大きさ、全体のバランスも良い。
なによりデザインをしたという感じのない、さりげなさがうれしい。こういうのに出会うと、その国のセンスの良さまでうかがわれて、これからの旅への期待まで大きくなる。